ウイルス(Virus) は、ラテン語で「毒」を意味する語で、古代ギリシアのヒポクラテスは病気を引き起こす毒という意味でこの言葉を用いています。ウイルスは日本では最初、日本細菌学会によって「病毒」と呼ばれていましたが、1953年に日本ウイルス学会が設立され、本来のラテン語発音に近い「ウイルス」という表記が採用されました。
ウイルスは細胞を構成単位としませんが、他の生物の細胞を利用して、自己を複製させることのできる微小な構造体で、タンパク質の殻とその内部に詰め込まれた核酸から成り立ちます。感染することで宿主の恒常性に影響を及ぼし、病原体としてふるまうことがある。